CAオサスナ_活動記録

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CAオサスナ 20-21後半戦振り返り①GK・DF編

 

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マヌりたい マヌられたい キミの存在守りたい

 

GK ゴールキーパー

1 Sergio Herrera セルヒオ・エレーラ(28)

気がついたらプリメーラでも指折りのポルテーロとして成長を遂げていた、パラドン星からやって来た単なるスーパーマン。今年もびっくりするくらい止めた。

つっても失点数は33試合で40点と芳しい数字でもないが、セービング数がどうやらリーガで5位らしく、それでクリーンシートが10あるなら十分すぎる結果なのではないか。

ついでにイエローカードが2、レッドカードは0。この人にしてはありえない数字で、最早単なる最高のキーパーじゃん……。ルイス・エンリケはユーロにこの人を呼ばなかった事を後悔する日が必ず来るだろう…(単なる逆恨み)。

後にELを制覇する事になるビジャレアルを相手にスーパーセーブを雨霰と連発してチームを勝利に導いた30節を見た人間は、セルヒオ・エレーラというGKの存在を一生忘れられない。 

 

この後、2時間くらいずっと部屋を掃除していました。

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13 Rubén Martinez ルベン・マルティネス (36)

英雄がまた一人、オサスナを去ってゆく。

 

今シーズンは怪我に泣き、3試合5失点で後半戦は出場すら無し。というかその3試合は全部12月の試合で、なんかサンタさんみたいだよね。 

 

冗談はともかく。

身体能力では明らかにセルヒオ・エレーラに劣り、キックも下手で守備範囲も狭いルベン・マルティネスの事を、私は度々「人間の体を持ちながら神々の世界へ挑戦する勇者(クリリン)」と表現してきたが、それでも体捌きの巧みさと優れた反射速度を待ち、そして状況を最後の最後まで見極めるのをやめずギャンブルプレーとは一切無縁の駆け引きに人生を懸けたプレー振りは、間違いなく全世界のGKをやっている子供達の模範となるであろう。思い返せば、ルベン・マルティネスもまた1人の神であった。

既にキプロスリーグのAEKラルナカへの移籍を決めているが、彼と一緒に過ごす事ができるラルナカの人々が羨ましくて仕方ない。またオサスナで会おう、最高のプロフェッショナル。

 

26 Juan Pérez ファン・ペレス(24)

コパくらいしか出場機会が無さそうではあったが、セルヒオ・エレーラが怪我で欠場したウエスカ戦でスーパーセーブを連発してクリーンシートを達してしまったせいか、セルヒオ・エレーラがいる時も2回だけ試合に出ていた。

想像以上にセービングのセンスは高いが、やはり体捌きはまだまだ覚束ないように見えなくもないし、パンチングの飛距離が出ずに失点を齎してしまうなど、パワー不足も否めない。

2024年までクラブとの契約を延長したのはありがたいが、既に24歳、これはセルヒオ・エレーラがセグンダでスタメンとして試合に出続けていたのと同じ年齢であるが、そろそろ正GKとして継続的に出場機会を得られる場に出る必要があるのではないか。

 

37 Iñaki Álvarez イニャキ・アルバレス(23)

トップチームにはベンチ入りのみで出場無し。

プレシーズンはトップチームでのトレーニングに参加せず、そろそろ将来がオサスナに将来が無い気がしている、と思ったらマジで無くなった。移籍先でもお元気で……。

 

35 Ivan Martinez イバン・マルティネス(19)

この人もトップチームにはベンチ入りのみで出場は無し。年齢も若くU-19スペイン代表(そんな強くない)の正GKだったので期待は持てる。

そんな彼も21-22はセグンダBのカステジョンでレンタル修行。大きくなって戻ってきてね。

 

 

CB センターバック

 

5 David García ダビ・ガルシア(26)

今年も最高のプレーをありがとうございました。2026年まで契約を延長、心より感謝を申し上げます。

20-21のオサスナでマン・オブ・ザ・シーズンを選ぶならセルヒオ・エレーラ、ダビガル、アリダネ(あとトロ)も全部セットで良いような気もするが、敢えて1人だけ挙げろというなら多くのファンはこの人を指名するのではないか。なにしろ出場試合数がリーガだけで35、ほぼ全試合出場やん……。空中戦勝利数やクリアの数もトップ5入るか入らんかくらいの数字を残しているらしく、すごすぎて残留争いの渦中にいた頃は「本当にこの人がオサスナに居ていいのか……?」と私も密かに心を痛めていた程。いやあらゆる意味で余計な危惧だったのだが……。

 

後半戦では両足でのフィードも恐ろしい精度に研ぎ澄まされており、今後ますますの活躍が期待できる。この人がプリメーラで通用するのか心配していたあの頃とはもうさようなら!

 

歴代のDFリーダー達と並び立った最高にクールな動画

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23 Aridane Hernández アリダネ・エルナンデス(31)

30過ぎてからのプリメーラ3年目、そろそろ守備の堅さと見た目の派手さが相まって名物選手になってきた感があるスーパーアフロ。怪我しまくりでリーガでの出場は24に留まったが、それでも出た時は確実かつ堅実な判断とそこそこ優れた危機察知、そして強靭なフィジカルでイタリア代表顔負けの守備陣を作り上げていた。

(そしてタッチライン際でボールを奪った時に全く無理をせず普通にボールを外に蹴り出すチャーミングさも当代随一ですね)

ベンフィカへの移籍が噂されてから、かれこれ2ヶ月近く経とうとしているが音沙汰は無し。

このまま引退までオサスナに居てほしいし、なんなら引退してからも3人目のマスコットとしてオサスナに居てくれればいいよね。ちょっとくらい頭大きいのが増えてもバレやしねえよ。

 

4 Unai García  ウナイ・ガルシア (28)

ポジショニングや駆け引きの巧みさ、それにボールスキルやビジョンの明察さはアフロの3倍くらいあるが、フィジカルは0.5倍くらいしか無いし、ちょいちょい即死級のやらかしをするので正直守備では見ていて不安でした。まさかウナイのレビューにこんな事を書く日が来ようとは……。

とは言え、振り返ってみりゃ後半戦ではやらかしもほぼ無くなって磐石の活躍。なんだかんだ言ってもディエゴの意志を引き継いでしまったアルゼンチン人やセンターバックに長く右サイドバックに短い元ビルバオに比べれば遥かに信頼が置けていた……基本的に天才ディフェンダーなんですよね……本当にあとはフィジカルだけなんだよな……。

 

15 Jonas Ramalho ホナス・ラマーリョ(27)

サイドバックセンターバックの両方が出来るバックアッパーとして獲得されたラマーリョであるが、どちらとしても出来は微妙。

いちおう本職がセンターバックなのでここの欄に書いてはみたけど、そのポジションでの貢献度としてはぶっちゃけテーブルサッカーのディフェンダーとどっこい。相手の攻撃に対する反応が遅い、というよりもなんか薄い気がする。でもセンターバックとしてはロンカリアみたく狂った事はあんまりやらないので一定の信頼感は無くもなかった。

サイドバックとしてはロベルト・トーレスと上手いコンビネーションを見せて勢いだけはあるドリブルでの持ち上がりを見せるも、スペースが無ければすぐに沈黙。天才ナチョ・ビダルの牙城を崩すには及ばなかった。

 

75万ユーロで既に完全移籍での獲得が決められたが、右サイドバックには既にナチョ・ビダルとヘスス・アレソの本職2人がおり、アレソがびっくりするくらいどうしようもなかったりしなければ基本的にセンターバックの4番手になるであろう。ここからかつてのアリダネみたくレベルアップしていく可能性については未知数だ。アラサテ修理工場の面目躍如なるか!?

 

SB サイドバック

2 Nacho Vidal ナチョ・ビダル(26)

後半戦はオサスナでのキャリア最高くらい大活躍した我らが天才ナチョ・ビダル。ロンカリアの離脱以降は基本的に誰にもポジションを渡さず、右ラテラルの1番手であり続けた。

1月頃からやけに体のキレが上がっており、スペースへの走り合いや体のぶつけ合いでも対戦相手に引けを取る事がなく、それでいてボールを持てば相手守備者を手玉に取り、かわし、組織を崩す最初の頃は矢を放つ姿はセグンダの頃以上の輝きを放っていた。ドリブルで縦にも中にも切り込んでいくかっこよさといったら……。

オサスナに帰還したアレソがアスピリクエタレベルの大天才でない限りは来シーズンも磐石の主力であるはず。21-22もリーガの隠れイケメン枠として活躍を期待しています。

 

12 Facundo Roncaglia ファクンド・ロンカリア(33)

長い離脱の後は基本的に控え、たまにターンオーバー要員として出るも左センターバックであったり、果ては左サイドバックまでやらされるなど本来のポジションが完全にわからなくなってしまった、DFによく似た何か。

この人も今年でオサスナとの契約は終了、DFとしては粗忽すぎるが技術的には上手すぎる、という謎の才能を活かして今後は是非ともディエゴ・アルマンドの幻影を追いかけて欲しい。

今更ではあるが、そもそもとしてこの人がセンターバックやるっていうところが完全にキャリア選択を間違えていた感が拭えないんですけど……。

 

Juan Cruz ファン・クルス(28)

良くも悪くもねえ……と言いたい所だが、左サイドバックにこの人しか居なかった前半戦は最下位まで転落したにもかかわらず、マヌ加入後の後半戦で11位に持ち直したあたり、まあ良くなかったと言い切ってて良いんでしょうね……。セグンダで9アシストした男が1アシストというのは些か物足りない(transfermarkt等を見ると今シーズン0アシストになっているが、35節ビルバオ戦でブラサナクをヘディングを齎すクロスを決めており、本人としては人生初のプリメーラでのアシストを無かった事にするのは可哀想なのではないか)。

 

つってもナチョ・ビダルは普通にゴールもアシストも0なのだが。いいのよ彼はゲームの構築に貢献するタイプだから。アシストだけがチャンスメイクじゃないから……。

足の速さはそこそこ、フィジカルも弱くなく空中戦もまあまあイケる、そして何より顔が良いファン・クルスのどこが良くないのか。それはクロスに限らずやたらと相手に渡るパスであろう。右の人に比べてとにかくパスミスするし、キーとなるようなパスもそんなに出さないし、プレスにも強くないし、ボールを持った時の貢献度がまあまあ低いのですね。

未だにイニゴ・ペレスやルベン・ガルシアといった非本職の方々よりも左サイドバックとして本当に良いのかというのは検証が終わっていないが、コテの加入が決定し、プレシーズンをアトレティコで過ごすマヌがもう一年オサスナでプレーする可能性が微粒子レベルで存在している今、アトレティコ戦でスポット起用された3バックの左CBが意外に悪くなかったという手応えを感じたアラサテに左CBの2番手として扱われる可能性も無くはないのではないか。といってもセンターバックセンターバックで既に4人もいるんだが……。つらいところですな。

 

 

39 Manu Sánchez マヌ・サンチェス(20)

マヌが入る前:18試合3勝7分10敗

マヌが入ってから:20試合8勝5分7敗

 

あからさまに結果に反映されていますね。 

 

数字自体は16試合で4アシストと、後半戦しかいなかったのにチーム2位のアシスト数を記録。後半戦の総得点が22なのを鑑みると、割合としてもだいぶ大きいのではないか。まあポジション争いしてたイケメンの記録と比べれば一目瞭然ではあるが。

 

ビルドアップへの貢献度も高く、中盤インサイドまで入り込んでボールの循環を助けるなど非常に近代的なサイドバックとしての一面を見せる中で「足がそこまで速くない」、「自由に上がりすぎるので、守備時に居るべきタイミングで居るべき場所にいない(あいつこの前右ウイングの位置にいたんだけど?)」とサイドを守らせる役割としては微妙、とはいえキープ力というかプレッシングをかわす力に乏しい(ターンがそれほど上手くない)ので最初から中盤として起用するにも技術的に足らないのであった。

思ってたよりポリバレント性の一切ないマヌは恐らくマヌとしてしか生きられない、非常にきれいな水にしか生息できないサワガニみたいな存在だと思われるので、果たしてアトレティコに戻ったとしてポジションを掴み取れるかは無い寄りの未知数。そもそも既にククレジャと交換でヘタフェに売り捨てられるとかの報道もあるなどなんとも言えない状況にある模様。

オサスナへの再レンタル交渉は一切進んでいないらしいし、なんなら既にオサスナが公式にフェアウェルを発表してプレシーズンをアトレティコで過ごす事になっているわけだが、早くマヌがマヌでいられるオサスナで幸せになるべきだと思います。今にして思えば、深夜に極東のタイムラインで響き渡った「マヌ戻れ!!!」の叫び声は、セオリー全部無視して狂ったように上がったままの異常なプレー振りを非難する怒号でもあり、いつかオサスナを去りゆく事になるマヌを何とか引き留めたい、そんな悲壮感溢れる心の叫びであったのかもしれない。(知らんが)

 

後半戦の合言葉

 

CAオサスナ 20-21前半戦振り返り①GK・DF編

 チミー・アビラの前十字靭帯損傷から始まったお先真っ暗の20-21シーズン、現在の順位は19位。オサスナファンの皆さん、元気ですか?そんなわけないだろバカか。

 

  10位で終えた昨シーズン、「これアビラが戻ってきたらELくらいは行けるんちゃうか?」と沸き立つファンを尻目にブラウリオが「いやウチの目標は飽くまで残留だから」と宣っていたその意味がどんなにポジティブな人にもじんわりと骨身に染みる感じで伝わっているのではないでしょうか。「いやお前の編成が悪いせいだろ」と言いたくなる気持ちをなんとかギリギリで我慢しつつブログに書いてしまったりして日々を過ごしていると、人生とは何かについて考えたりしちゃいますね。悪い事ってちゃんと起こるよなぁとか、ついでに重なって起きてくれちゃったりするよなぁとか。まあアビラの長期再離脱とかイージーミスからの失点で勝ち試合を落としたりとかその辺なんですけど、なかなかね。

 

 序盤は昨シーズンのやり方を引き継いで4-4-2ロングボール&プレッシング、最初のうちはこれで上手くいっていたのに徐々に雲行きが怪しくなり、4-3-3対策の5-3-2すらも粉砕され、段々とアラサテも焦ってきていたのか雑にロングボールを放り込み続けて運良くボールが前に運べるのを期待しつつ、その先でジョニーのクロスがブディミル&ガジェゴの電柱2本の頭に合うのを祈るだけ!みたいな本当のアンチフットボールでボールを無駄に失いながら順調に勝ち点を逃していた(なのにクラブ創立100周年記念のビルバオ戦だけちゃっかり勝っている)。

 

 ただ、ソシエダ戦で急遽採用した4-1-4-1がうまいことハマり、中でもカレリ、ルーカス・トロ、ハビ・マルティネスの3人の活躍によって19世紀のサッカーから脱却し、マトモに現代プロサッカーの試合を演じられるように。戦績は4戦3分1敗とまあぶっちゃけ奮わないのだが、「神に祈らなくてもちゃんと守れる」「運任せではなくちゃんとボールを前に運べる」というだけマシであり、それどころか上位のチームとやってもマトモにやれそうな雰囲気も漂ってきてはいるので(漂っているだけだが)、4-1-4-1がうまく行き続けてくれれば後半戦は期待出来るのではないか。

 

 しかし、4-1-4-1ではブディミルやガジェゴがカレリの代替にならず実質チームにFWが1人しかない状態であるとか、それなのに1/24時点でも加入選手はマヌ・サンチェス1人のみ(しかも今の戦い方には合わない可能性がある)だとか、そもそもブラウリオが「サプライズを除いて加入は多分ない」とか宣ったりだとか、編成面の問題が全く解消される気配が無い。

また、バレンシア戦ではサイドに人数をかけられると4-1-4-1では耐えきれないなど、戦術的にも不安要素が拭い切れていない。そのうち5-5-0みたく完全に引き篭もりそう。

 

 アビラの復帰は3月以降になると言われているが、果たしてそれまでに降格確定を避けられるのか(そもそもアビラが戻ってきたとして昨シーズンと同等の活躍が出来るのか)。結局のところ一極東のファンとしてはTwitterにキケ・バルハの扱いについて文句を呟いたり、相手がビルドアップを失敗するのを神に祈るしかないのである。

 

 

 (この記事の前書きは20節グラナダ戦の前、選手個別のはグラナダ戦後に書いています。)

 



GK ゴールキーパー

 

 

 

1 Sergio Herrera セルヒオ・エレーラ(27)

 基本的には守護神として獅子奮迅の活躍。たまに以前のギャンブル癖が顔を出してしまいゴールをお留守にしてしまうのもなくはないが、まあ依存症とは完治しないし一生かけて付き合っていく必要があるものなのでしょうがない。

 

 リーガの他のクラブも大体それなりのレベルのGKは揃えているので引き抜きの心配はあまりないのだが(バスク人じゃないし)、ヘタフェあたりに引き抜かれたらまあ泣くかな……。

 

 

13 Rubén Martinez ルベン・マルティネス (36)

 


 常に冷静沈着な賢人も今シーズンは完全に2nd。セルヒオ・エレーラの離脱時に急遽ゴールマウスに立つ事になったが、背番号1の人の判断力が向上した今となっては身体能力やキック精度の不足が目立つようになってしまった。

 

 とはいえ、セルヒオ・エレーラが復帰してからも暫く出場を続けていたので、アラサテからの信頼はなかなか厚いのだろう。でも現在は怪我で離脱中、復帰が待たれる。

 

 

26 Juan Pérez ファン・ペレス(24)

  

 

 コパでちょくちょく試合に出ていた生え抜きの3rd。ハイライトとか見た限りでは3番手として置いておくにはもったいないセーブ力を持っているのだが、ルベン・マルティネスの離脱中なんかは「いざと言う時にはファン・ペレスがいる」と安心感がすごいので、できることならこれからもずっとオサスナにいて欲しい。


 というかルベン・マルティネスも30代後半なので、否が応でも出場機会は増えてくるはず。今のうちに色々学んどきなよ。

 

 

37 Iñaki Álvarez イニャキ・アルバレス(23)


GKクライシスが起きてる時にトップチームに呼ばれたり呼ばれなかったりするプロメサス(Bチーム)の正GKだったりそうじゃなかったりする人。今シーズンもトップでの出場は無いと思われるが、あったら色々ヤバい。


 

35 Ivan Martinez イバン・マルティネス(19)


スペインのU19代表正GK、トップチームでGKが怪我した時に呼ばれたり呼ばれなかったりしている。正直なところイニャキ・アルバレスとの序列は謎。



 

 

CB センターバック  

 

5 David García ダビ・ガルシア(26)



 オサスナでアビラの次かそれと同じくらい代えの効かない右利きの左CB。今シーズンは右CBの人々が悉くやらかして失点を重ねていく中で粛々とロングボールやクロスを跳ね返し続けている影のチームMVPと言える。


 シーズン後半に近づくにあたり両足でのフィードも完璧に近くなっており、今シーズン残留出来なかったら確実に引き抜かれていくと思われる。バスク人だし。おのれビルバオ



23 Aridane Hernández アリダネ・エルナンデス(31)


 比較的やらかさない右CBの人。いや、まさかアリダネを指して「比較的やらかさない」など書く事になろうとは……。3年前の自分に言ったら「如何にアリダネの守備が救いようのないものなのか」を滔々と語られる事間違い無しなので、もしタイムマシンが使えたとしてもアリダネとオイエルがCBを組んでいた頃には戻らないでおきたい。


 最近は右サイドバック(特にロンカリア)の開けた広大なスペースをカバーさせられる場面が少なからず見受けられ、色んな意味でカルレス・プジョルの再来感が出てきてしまった。


 2月初旬くらいまでは離脱中なのだが、復帰した暁には意外と下手じゃないアリダネちゃんのフィードも是非見てあげて欲しい。

 

 

4 Unai García  ウナイ・ガルシア (28)

 

 チームで1番マトモな右CBだと信じてたのに、最近は連続でクリアミスから失点を生み出している地上戦最強の男。失点に直結するミス以外はスペースの管理であったりドリブルで仕掛けてくる相手との一対一対応などの駆け引きが非常に達者で、キックについてもゴロもミドルも正確に味方に渡せるのもあってため息が出そうな程素晴らしい選手ではあるのだが、この頃は別の意味でため息が出てしまうので評価に困る。


 なんだかんだアリダネと比べると筋肉がちょっと足りないので単純な体のぶつかり合いには不安も残り、現状右CBのファーストチョイスからも外れてしまっている。まあでも自陣ゴール前で相手に向かってパス出さない限りはアスパスを完全に抑えたりはするので、どちらかと言うとアリダネの凄さを褒めるべきなのだろう。それに時間が経つと忘れてしまうが、ウナイ・ガルシアは一年前に前十字靭帯の損傷から復帰したばかりであり、それなのにプレーのレベルが離脱前と比べてほぼ遜色ないというのはとんでもない事。というわけで次はアザールとか抑えちゃって下さいよ。無理とか言わないで。



22 Raul Navas ラウール・ナバス(32)

 

 昨シーズンにレンタルで加入、今シーズン頭に強制購入オプションで完全加入と相なったが、足が遅すぎてモラーレスにエグいくらいボコられた。結局それからほぼ出場機会を得られず、なんとこの冬にオサスナと契約解除でセグンダカルタヘナに移籍。


 まあ確かに5バックの中央CBくらいでしか使い所のない選手ではあったが、単純にCBの選手が一枚減ったスカッドをブラウリオはどう見ているのか謎。プロメサスから動員するのか、他所から獲ってくるのか、放置か。そもそもとしてラウール・ナバスの契約解除の理由が他の選手を獲得するために登録枠を空けたかったからなのかどうか。頼むよブラウリオ……。

 



 

SB サイドバック

 

2 Nacho Vidal ナチョ・ビダル(26)


 シーズン途中からロンカリアにポジションを奪われたと思ったが、結局どちらがメインというわけでもなく相手によって使い分けられている。この人は限られたスペースでの守備センスは高いので、引いた守備ブロックで狭いサイドを守るにはうってつけの選手であるのだが、別に4-1-4-1ってそのままだとサイドのスペースを埋められるわけではないので、意識的にサイド攻撃をやってくる相手に対してはやっぱり単純な足の速さと筋肉を持ってるロンカリアと比べて見劣りしてしまう所があり、その辺が使い分けの理由なのだと思われる。


 最近はハビマルやルーカス・トロのおかげで運任せロングボールに頼らずともマトモにボールを前進させられるので、ナチョ・ビダルの展開のうまさやロベルト・トーレスとのコンビネーションが再び見られるように。最初からそうしてくれ。

 

 

12 Facundo Roncaglia ファクンド・ロンカリア(33)


 悪い意味で適性ポジションがわからない、ディエゴ・マラドーナの意志を継ぐ者。最近は右サイドバックをやらされているが、本職CBの選手と言われている割にサイドのスペースを埋める気とか全然無いので、多分みんな騙されてるんだと思う。


 私は度々この人がCBで出た時のプレーを「襖が高速で移動しているかのよう」と表現しているが、多分「他のCBと比べて危険察知能力が足りなすぎる」的なことを言いたかったんだと思われる。ヘディングで跳ね返す時も落下地点読み違えてよく被る。


 右サイドバックとして起用されている理由は「足が結構速く、フィジカルも強く、足下の技術もCBとしては結構上手い方で、ゴールへの意識が強く、尚且つ守備がザル」てな感じと推測される。セルタ戦では強力なシュートで1ゴール1アシスト(カレリへのアシストは誰がどう見てもクロスではなくシュートだ)。とは言えサイドバックとしてはドリブルもクロスも普通に下手なので、ナチョ・ビダルと常に「帯に短し襷に長し」状態で、アラサテもさぞ頭が痛かろう。ロンカリアも追いかけっこになれば結構強いんだが、ただ問題は「追いかけっこが始まってるのにその場に居ない」。酷いでしょ……。


 そんなDF擬きとしてのロンカリアだったのだが、とうとう「適性ポジションが謎のDF」として行き着く所まで行ってしまう。

 何が起きたか。コパのエスパニョール戦では右サイドバックとして出場してるはずなのに、相手のコーナーキックの跳ね返りを拾って左サイドを高速ドリブルで独走し、最後は完璧な右足アウトサイドキックでアシストを決めてしうスーパープレーを披露したのである。 


 これで完全にロンカリアというプレーヤーが理解不能になり、もうDFやめてセグンダAだか母国のアルゼンチンだかでトップ下でもやっててくれと匙を投げていた所、不動の左CBダビガルが累積出自停止となった19節バレンシア戦で急遽左CBとして出場。そこであろう事か、及第点以上の安定した守備であったり、相手を引きつけながらボールを運ぶ事で味方のマークを外させてからパスを出してたり、しっかりチームに貢献したのを見ていた私はサッカーについて何もわからなくなってしまった。


 「適性ポジション」という概念を破壊し続けるロンカリア。20節グラナダ戦では至って普通に優秀な右サイドバックとしてプレーしており、これ以上このアルゼンチン人を見てるといつか頭がおかしくなってしまいそうだ思っていたらそうなる前に負傷離脱。今シーズン残り出られないくらいの損傷とも言われているが、今度は別な意味で気が狂いそうである。本当になんなんだ一体。



https://twitter.com/haserojillo/status/1161952605402124291?s=21


 純粋だったあの頃

 

Juan Cruz ファン・クルス(28)

 


 期待の若手ルイス・ペレアレガネスに売って得た金のほとんどを費やしてエルチェから獲得した、今年プリメーラ初挑戦の三十路左サイドバック。正直ボられた。


 エストゥピニャンを見慣れて肥えてしまった目には「スピード普通、フィジカル弱くないけど強くもない、組み立ても上手くない、何よりクロスが得点に繋がらない」と良いところが特に見えず、プレーメーカーのイニゴ・ペレスにすらポジションを明け渡す日々も続いていたが、、4-1-4-1を基本とした戦い方にシフトしてからは左サイドをきっちり締める守備的サイドバックとして一定以上の活躍。


 ただ、20節グラナダ戦では卓越した攻撃センスを持つマヌ・サンチェスと特攻クロスマシーンたるジョニーのコンビが絶大な攻撃力で得点を演出しており、ポジションは安泰ではなくなりそう。



39 Manu Sánchez マヌ・サンチェス(20)


「左サイドの後ろの方にいる司令塔」っぽいタイプの、アトレティコからローンで加入した左サイドバック。本当は夏に来るはずだったが色々あって冬の加入になってしまった。


 4-1-4-1が基調になってから加入したので、守備的なファン・クルスが出場を続けている現状で守備力の低そうなマヌは今入ってきても時既に遅しかと思っていたが、前述の通り見事にジョニーを乗りこなし、スルーパスからアシストに繋げて勝利に貢献。ビルドアップという観点から見ても優秀で、トロやハビマルと合わせてロングボールに頼らない攻撃を担う中心選手として期待が膨らむ。

CAオサスナ 20-21前半戦振り返り②MF・FW編

 20節グラナダ戦、ご覧になりましたでしょうか。ブディミルが2得点、ジョニーがアシスト、正直これまでは4-1-4-1で活躍できていなかった選手達が大いに貢献しての勝利。ほとんど5-4-1になっていて、選手の位置的な動き方としてはわりと予想した通りの変化を起こしているのでありますが、選手それぞれのこれまでと比べると中々面白い変化が見られていて、これでまた何もわからなくなって参りました。

 

  相手とやりようによってはカレリ無しでも戦える事を示したアラサテだが、今度は主力の相次ぐ離脱に悩まされるハメに。果たして冬の補強はあるのか(これを書いてるのは既に日本時間で1月の30日なんだが)? 残留はできるのか? アビラの復帰はいつ? 本当に何もわかりません。後半戦の展望?そんなんアラサテにもわからんわ……。

 

 

CMF セントラル・ミッドフィルダー

 

6 Oier Sanjurjo オイエル・サンフルホ(34)

 

 34歳だというのに未だ衰えないフィジカルのキレ、運動量、勝負勘。ダブルボランチの一角やアンカーで起用すると必ずパスミスやプレス回避失敗からのボールロストで即失点のピンチを生み出してしまうが、インサイドハーフでは守備での広いカバーエリア、冴えたタイミング感での裏への飛び出し、そして相手CBや守備的MFへのチェイシングなど多様な価値を生み出している。いつまでもそのままで……。

 

27 Jon Moncayola ジョン・モンカジョラ(22)

 

 プリメーラでも有数の強靭なフィジカルを備えた守備的MFだが、そのポジションとしてはプリメーラでも随一の稚拙なパス能力の持ち主でもあるスペインU-21代表。

 

 4-4-2ダブルボランチで比較対象がオイエルだった時は「強くて速くて高くてすごいなぁ」と色んな欠点を補って余りある素質を楽しめていたが、4-1-4-1のアンカーとしてポジション争いの相手がルーカス・トロになった瞬間に足りないものを直視させられる事態に陥ってしまった。まあもぎたてのトマトがどれだけ美味しくても、それを本当にそのままドン!と提供するイタリアンのレストランは存在しないだろうしね。  

 

 今後はアンカー・インサイドハーフでの起用が主になると思われるが、現在右サイドバックがわりとクライシスに近く、そこで使われる可能性もなくはない(が、ルーカス・トロが怪我がちなのでそんな余裕はまあなかろうが)。

 

 これからはいかにボールを持った時にプレスをかわせるか、味方に余裕を与えられるプレーを出来るようになるか(味方に全部責任を被せるようなパスをやめられるか)という所でルーカス・トロをお手本として成長できるかどうかにモンカジョラの本人の未来はもちろんオサスナの未来もかかっていると思っているので、今後要注目の選手の1人。あのフィジカルで組み立てが上手くなったら無敵でしょ?

 

8 Darco Brasanac ダルコ・ブラサナク(28)

 

 今シーズンは怪我に悩まされ続けている、最近オサスナのチンピラ3号になりつつあった中央のファイター。離脱中。

 

 2023年まで契約延長してはいるが、離脱前は無用なファールが増えていたのでちょっと心配。ただインサイドハーフとしてはオイエルに負けず劣らず裏への飛び出しが上手く、両足でクロスを蹴ることが出来、そしてわりとキープ力があるので手元にあるとだいぶ有用なカードではある。

 

 相手の陣形を崩すようなパスやドリブルが無いので「創造力がない」とか言われがちだが、逆にブラサナクがそこまで出来たらオサスナにはいないだろ。人はプニャルを求めすぎなのだ。

 

21 Iñigo Pérez イニゴ・ペレス(33)

 

 本職は中盤中央のプレーメーカーでありながら、シーズン当初は「わりと足が速い」「常にポジショニングが的確(いて欲しい場所にはいつも居る)」「テクニックがありパスでの展開が巧み」といった特性から4-4-2の左サイドバックを任されていた。そして最近は恐らく同じ理由で4-1-4-1の左インサイドハーフに起用されている。左サイドで左利きの選手を活かすのがやたら上手く、20節グラナダ戦ではマヌ・サンチェスと組んで楽しそうにジョニーを走らせる姿が見受けられた。

 

 左インサイドハーフとしてはポジション争いの相手がモンカジョラやハビマルになると思われるが、モンカジョラとはタイプが全く異なり、これまでハビマルが左で起用された事が無いために序列としては高い位置を確立しているっぽい。

 

 ビルバオでプレーしていたがナバーラ人なので、大寒波で大雪のマドリー戦でも他のナバーラ人達と一緒に普通に半袖でプレーしていた。あの人達、長袖って着ないのかな……?

 

24 Lucas Torró ルーカス・トロ(26)

 

 今シーズン初頭にフランクフルトから舞い戻ったガラスのエース。とにかく怪我が多い。

 

 対人守備力であったり、危険なスペースを的確にカバーし敵の攻撃を邪魔し続ける妨害力と優れた守備コンビネーション構築力、プレスを回避しながら正確なパスを散らすビルドアップなど、出た試合では正直スペイン代表に選ばれてもおかしくないレベルで毎試合MOMクラスの働きを見せてくれているのだが、健康である時より怪我で離脱している時間の方が長いのでファンを常にやきもきさせてくれている。

 

 そしてコパのアルメリア戦で今シーズン何度目かの負傷離脱、アラサテは何故この怪我がちな選手を延長戦まで使い続けたのか小一時間問い詰めたい所である。早く戻ってきて……そしてもう2度と怪我しないで……。

 

28 Javi Martínez ハビ・マルティネス(21)

 

 毎年恒例生え抜き登用、今年の対象者はハビマルに決定しました。おめでとうございます!

 

 元々はFWやサイドハーフの選手だったが、純粋なアタッカーとしては瞬発力やトップスピードが欠けており、トップチームでのプレシーズンマッチにおいて左サイド起用された時は「内側に切れ込むドリブルが素早くて面白い」以上の良さが見られない選手だった。

 

 しかしそれが中盤にコンバートされたら「トップチームの誰よりもパスが上手い」「プリメーラのミッドフィールドで十分戦えるレベルのフィジカル」「真ん中付近で1人2人簡単に外せるドリブル」といくらでも長所が目立ち始め、ついには主力の1人として完全に定着してしまった。アラサテがインサイドハーフのポジションが存在する4-1-4-1を採用したのも運が良かったね。

 

 キックそのものが正確でパスレンジも視野も非常に広く、また「どこにパスが出たらどこにスペースが空いて誰のマークが外れるのか」を予測する力が非常に優れているのか、試合に出れば既にビルドアップやチャンスメイクで攻撃の中心として振る舞っている。が、守備的MFとしては圧倒的に経験が足りないのが災いしてか、まだ筋肉が足りないのか、ルーカス・トロがアンカーで出ている試合には大体オイエルが使われるので、出場機会はそんなに多くない。

 

 恐らくモンカジョラがアンカーの時にはビルドアップを助けるために出場する可能性は高くなるだろうが、誰と組み合わせても出したくなるような選手に成長するといいなぁと思いました。

 

29 Aimar Oroz アイマール・オロス(19)

 

 オサスナファンなら誰でも大好き次期オサスナの星候補オロスくん!グティみたいなスルーパスを出せるめっちゃ上手い子なのだが同時に体がめっちゃ細い。プリメーラでやっていくにはフィジカルの強化が必須だと思われるが、今後どうなるんでしょうか。っていうのを毎回書いてる気がする。

 

 

 

SMF サイドハーフ

 

10 Roberto Torres ロベルト・トーレス(31) 

 

 PKを任されているのでチームで1番点を取っている、オサスナ一筋の移動砲台。最近はよく決定機を外している。

 

 サイドハーフだがドリブル突破がほぼ期待できず、カウンター時にリフティングでボールキープしてから前線に不思議なロングパスを送って点を取ってもらう感じが基本のプレースタイルなのだが、必然的に活躍できるシチュエーションは限られてきてしまっている。足はそんなに遅くないんだけどな……。

 

 今後はもしかするとキケ・バルハが右サイドハーフのスタメンで出場する事が多くなるかもしれないが、どちらかと言うとロングパス一発で決定機を生み出せるロベルト・トーレスの方が短い時間で結果を求めるには効果的な気がする。

 

 

 

14 Ruben García ルベン・ガルシア(27)

 

 オサスナで1番得点チャンスを生み出す男。言い換えれば、オサスナで1番攻撃が上手いとも言えるし、それはつまりオサスナで1番サッカーが上手いとも言える。 

 

 このナバーラにおける護国の騎士様の事は過去記事で散々褒め倒したので今更書く事も無いかと思っていたが、今シーズンは離脱者の数が異様に多い中でこの人は1試合も欠場していない、という隠れた偉業を達成している。居てくれるだけでありがたい選手がちゃんと居てくれるというのがなんと幸せな事であるか。もう一生お前を離さない……。

 

 今シーズンは主に左サイドハーフで起用され、たまにインサイドハーフや4-4-2のFWとしても使われ、あとチームで1番良い左サイドバックとしての側面も持っている。レオナルド・ダ・ヴィンチか?

 

 今後もジョニーは度々負傷離脱すると思われるので、大体は左サイドハーフ起用が多くなってくると思われるが、ジョニーが怪我しなかったらどこで使われるようになるんだろうね?またインサイドハーフになるのかな。

 

11 Kike Barja キケ・バルハ(23)

 

 走る速さはそれ程でも無いが、一歩が素早く大きなステップと低い重心が繰り出すボディフェイクで一対一を制するオサスナの生え抜きウインガー。12月頃まではリーグでの出場時間がかなり短く、出てもほぼ後半残り10分で結果を求められるエクストラアタッカーとして扱われていたが、20節グラナダ戦ではこれまでのようなドリブル突破からのクロスを求められるウインガーとしてではなく、右サイドで縦突破も見せながらフェイントを交えて目の前のDFを固定し、マークの外れた味方にパスを供給するプレーメーカーとして試合を掌握。ついでにしっかり得意のクロスでアシストもゲットしておりました。

 

 確かにこの人はフィジカルがロベルト・トーレスやルベン・ガルシアより強いのでキープ力も高く、また彼らには無い縦突破からの正確なクロスという選択肢を持っており、プレーメーカーとしてはルベン・ガルシアやロベルト・トーレス以上のポテンシャルを持っているのかもしれない。両足でボール扱えるし、クロスも入れられるもんね。

 

 でもちょっと前までは「ドリブルで縦に突破してナンボ」の選手で、左サイドでエストゥピニャンと組んだ時なんかはサイドバックのオーバーラップを全く効果的に扱えなかったりもしたので、果たしてこれから本当にプレーメーカー的な選手として成長していくのかは不明。でもロベルト・トーレスを超えるアタッカーとして成長してくれればファンとしてはこれ以上有難い事はない。

 

 

 

7 Jony ジョニー(29)

 

 縦突破してクロスを上げるだけの簡単なお仕事(注:要才能)をするための機械。たびたび怪我で離脱しているが、復帰してから3試合くらい試合に出続けないと調子が戻ってこないリセット機能が搭載されており、クラブはそろそろメーカーに苦情を申し立てる予定。にも関わらず大体の試合は左サイドハーフのスタメンで起用されており、アラサテからは結構信頼されているみたいで、毎試合ファンからは「キケ・バルハを使え!」の大合唱がTwitterで見られたり見られなかったりする。ちょっとかわいそう。

 

 去年はラツィオで左ウイングバックとして使われてたけどあんまり良くなかったらしいが、20節グラナダ戦ではDFラインの一員としてマヌ・サンチェスの真横で守備をさせられていた。結局どこに行ってもウイングバックさせられる運命。でも器用な選手では無いし、それでいて足はめちゃ速いし運動量は多いので、毎試合全身全霊上下動してるくらいがちょうど良いのかもしれない。

 

 グラナダ戦でまた負傷離脱してしまったが、マヌ・サンチェスとイニゴ・ペレスの2人に綺麗なスルーパス出してもらって気持ちよく左サイドを全力疾走している姿が印象的であった。今後のジョニーの活躍の鍵はこの3人の同時起用にあるのだろうか。

 

 

32 Asier Córdoba アシエル・コルドバ(20)

 

 夏にビルバオのBチームからやってきたウイングっぽい人。基本的にはプロメサス所属。

 

 ドリブルが結構速くてFWもこなせそうな技術があるが、ここまでトップチームでの出場は無し。今後に期待。

 

 

37 Kike Saverio キケ・サベリオ(21)

 

   夏にバルサBから来たプレーメーカーっぽい人。基本的にはプロメサス所属。

 

 スペースを認識する最小単位が明らかにオサスナの他の選手より小さく、また相手を引きつけるプレーの一つ一つも緻密でバルサっぽさを感じるが、果たしてそれが何かに繋がるのかは不明。サイドハーフとしてならもっと単純なクロスでのアシストとかがあった方がいい気がする。

 

 この冬にセグンダのクラブにレンタル放出される噂が立っているが、まあプレーメーカーとしてならサイドハーフでもインサイドハーフでもポジションを勝ち取れそうではある。頑張れ。

 

 

 

 

FW フォワード

 

9 Ezequiel "Chimy" Ávila エセキエル・"チミー"・アビラ(26)

 

   復帰は4月頃になるらしいです。

 

 

16 Jonathan Calleri ジョナタン・カレリ(27)

 

 チームが4-1-4-1を採用するようになってから、前線でボールを収めてカウンターの起点になっている、「得点力以外はチミー・アビラ」なアルゼンチン人のストライカー。ハビマルもルーカス・トロもルベン・ガルシアもいない時はまずこの人が1人でどうにかしてくれないと攻撃が成り立たないのだが、基本どうにかしてくれるのですごいなぁと思っていつも見させて頂いております。とにかく体がしなやか。

 

 得点パターンは目の前に転がってきたボールを思いっきりゴールに蹴り込むか、頭目掛けて飛んできたロンカリアの高速シュートを超反応でゴール方向に流し込むかの2つしかないが、最近はフィジカルのキレが凄まじく、動きがバレエ選手みたいになっている。そのうちものすごいダイレクトボレーとか決めそう。3年以内に1回くらいは。

 

 4-1-4-1使い始めの頃は、これってカレリがいなかったら成り立たない戦法なんじゃないか?と思っていたが、他の人が運んでくれれば必須ではないですね。いや離脱しないでくれればそれが1番いいんですけど。

 

 

19 Enric Gallego エンリク・ガジェゴ(34)

 

 胸から上に飛んできたボールをキープする事にかけてはチームの誰よりも上手いが、それしか出来ない上に最近はFW目掛けて長いのを放り込むプレーをアラサテが求めてないのでリーグ戦では全く出場機会が無くなってしまった。

 

 リーグ戦12試合で無得点、コパでも影は薄かったみたいで、冬に入ってからはファンからは放出候補として噂されている。筆者もそれが妥当に思います。

 

 今シーズン夏に昨シーズンのレンタルからの強制購入で2M€も払って獲得したばかりなので、もうちょっとどうにかなって欲しかったのだが、試合に出てもイエローカードを積み重ねるばかりでどうにもならなそうなのであった。普通FWが途中出場したらファンとしては「点取ってくれ!」と祈るものだと思うのだが、ガジェゴの場合は「退場はしないでくれ……!」になるんだからつらい。さよならは遠くないんだろうな。

 

17 Ante Budimir アンテ・ブディミル(29)

 

 チーム内得点数1位タイ、ご存知クロアチアの長身ストライカー。今年は人生で初めてクロアチア代表に呼ばれたり、帰ってきたら例のアレが陽性反応になってたりと色々あった。

 

 やたら決定機を外したり、動きが遅かったりと19節終了時点までは期待外れ感が漂っていたが、20節グラナダ戦ではいきなりドブレーテをぶちかまし、ついでに動きも機敏で相手のビルドアップを存分に邪魔しまくりの大活躍。サイドに流れて後ろ向きでボールを受けたらすかさず左サイドの裏へ走るジョニーにスルーパスを送って、そのままゴール前まで駆け上がってジョニーのクロスの跳ね返りをゴールに叩き込むなど、今までのカメさんみたいな動作性能はどこへ行ったのか?

 

 ただ急に機敏に動いた反動か、グラナダ戦では前半で負傷交代しそのまま離脱。今は実質ストライカーが2人しかいないので、早く元気に戻ってきて欲しいところである。後半戦で2桁ゴール達成も頼んだ。

 

20 Adrian López アドリアン・ロペス(33)

 

 ルベン・ガルシアと同じくらい攻撃が上手い人。縦突破もできるよ。でも前半戦は怪我で10試合くらい逃してしまったね。そろそろ復帰できると思うんだけど、4-1-4-1だとどのポジションで起用されるのかな。やっぱサイドかな。ワントップだったらすごくない?

 

 

18 Brandon Thomas ブランドン・トーマス(25)

 

 前十字靭帯損傷から復帰、したにも関わらずリーグ戦では全く出場機会を貰えないままレガネスにレンタル放出。このままさよならコースだろうか。18-19メンバーとの別れは他にも増して寂しいものであるから、できる事なら味わいたくないんだけどな。