CAオサスナ_活動記録

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コパ決勝直前! 22-23 CAオサスナ選手まとめ②MF・FW編

https://nagai-tani.hatenablog.com/entry/2022/07/22/192614

 

>オサスナのプレーを見ていると、いつも頭に浮かぶ言葉がある。「下手」。

 

>彼らはボールを扱うプレーが基本的に苦手だ。自陣からポジショニングバランスを保ちながら運ぶとかマトモに見られる事がない。プレスかいくぐる技術が無い。だからよくわからない浮き球で逃げ、味方に悪い状況を押し付ける。

 

>もっとまともな選手が欲しい。ちゃんとボールを持って相手のポジショニングバランスを崩す駆け引きのできる技術を持った選手が欲しい。

 

ありがとう、モイ・ゴメス。上のはもう過去の話だ。

 

CMF セントラル・ミッドフィルダー

16. Moi Gómez モイ・ゴメス

(なぜか)ビジャレアルから離れて(わざわざ)オサスナに舞い降りた、新たなる創造神。基本的にさっさと前に蹴り飛ばして、敵陣でだけちょこまかショートパスを繋ぐだけのオサスナを一丁前のポゼッション・チームに作り変えた男。

ここ5年間オサスナの選手には誰もできなかった「中盤以下でボールキープして安全に味方へパス」が出来る貴重なインサイドハーフで、最近までフラン・メリダを有り難がっていたオサスナファンを持ち前の技術で絶頂させつつ、ほぼ前半戦は全試合出場するタフさで、ロケットスタートを1人で支えていた。最近はパブロ、オロス、ムニョスあたりの生え抜き組が成長してきているため、モイ・ゴメスの負担はだいぶ減っているような気がするが、未だにこいつが1番うまい。

基本的に後ろでゲームメイク仕事に従事しているのでゴール前での仕事は他のアタッカーに比べて少なくなりがちだが、たまにゴラッソを決めてしまうあたりも憎い。

マドリー相手にオサスナが息をするために最も重要なインテリオール、上位互換のモドリッチおじさんの前で何を見せてくれるのか。迷える子羊を栄光に導け、主よ。

 

22. Aimar Oroz アイマール・オロス

昨シーズンまでヒョロヒョロで、魍魎飛び交うプリメーラの舞台で果たして使い物になるかしらと心配された生え抜きの天才少年、無事に神(16番)の寵愛を受けてインサイドハーフのレギュラー定着し、4〜5年前から期待していたファンを狂喜乱舞させた。

相手ゴールを脅威に晒す天才性があり、最近のオサスナ生え抜きMFがみんな持ってる(モンカジョラ以外)守備センスも備え、そしてセンターサークル付近でボールを持ったら誰にも止められないテクニックを持っている。カマヴィンガを手玉に取るシーンなんかも見受けられた。なんやこいつ。

ポゼッションでは未だモイ・ゴメスほどボールの出口を見つけられる訳ではないが、カウンターでは無類の強さを発揮する。彼こそは、王の首を獲る剣。

 

19. Pablo Ibáñez パブロ・イバニェス

トップチームに上がって一年目、初ゴールでオサスナをコパ決勝に導いた若き勇者。ほぼギリギリな24歳にして、かなりギリギリの能力値でなんとかトップ昇格を掴み取り、かつてのモンカジョラを遥かに凌ぐスピードで成長を続けている。

半年前まで足がボールに全くつかず、身体の動きもなんだかバラバラで「とりあえず今年はプリメーラ体験して、来年から2部か3部レンタルかな」くらいの気持ちで見てたんだけどなあ。今ではレンタルとか考えられんくらい主力だし、なんなら来季から背番号6とか8を付けても文句言わんどころか大歓迎である。

ボールコントロール、身体能力、守備能力いずれも1試合ごとに目覚ましく上げ続けている最中で、中でもドリブルでボールを運ぶパワーと前主将オイエルさながらの得点センスはチームの明確な武器になりつつある。センターバックが退場して代わりを務めても遜色ないくらい守備でも強いし、ついでにコパ決勝進出を掴んだボレーは多分チームで1番うまい。

オサスナを愛する心が産んだ怪物、コパを掴み取るのは彼の右足かもしれない。

 

7. Jon Moncayola ジョン・モンカジョラ

サイドバックの方がいいんじゃね?ってみんな思ってる。多分そう。最近クロスも上手くなってる。守備も他のサイドバックより強い。スピードもある。端から端まで正確に届くロングパスもある。うーん、サイドバック!ヴィニシウス止めろ!

 

6. Lucas Torró ルーカス・トロ

モイ・ゴメスの到来、生え抜きMFの成長、あと本人の負傷離脱が増えているのもあり、ファンの信仰対象から外れてきた気がする、かつての神。

とはいえ、この人もちゃんと成長している。インサイドハーフの位置での仕事が上達しているのだ。以前はそこで何も出来なかったトロが、最近ではわりと流暢にパスやらドリブルやらをこなしている。ボールの受け方も上手くなった気がする。まだまだ若い者には負けんという意思が感じられて素晴らしいですね。

持ち前の長い足を活かしたボール奪取能力、空中戦の強さ、丁寧で堅実なパスは相手が強くなればなるほど重要になってくる筈で、この大一番で大活躍すれば信仰を取り戻せるかもしれない。がんばれ、僕らの蛸神様!

 

34. Iker Muñoz イケル・ムニョス

「こいつはヤバい」と近頃ファンの間で噂になっていた20歳の生え抜きアンカー。トップに上げてみたら、やっぱりヤバかった。

負傷者が増え、日程がキツくなったのもあってか、最近トップで出場機会を増やしているが、普通に通用している。数試合こなしたらゲームメイク、守備どちらも「こないだまでプリメーラで出てましたよ?」と言われてもまあ納得できるくらい飄々とした態度でやっている。問題なくフル出場してるし。まあフィジカルが全然足りてないので置いてかれる事もしばしばだが、筋肉さえ付けばトロとポジション争いしても勝っちゃうくらいのポテンシャルはあると思うので、たゆまず筋トレを続けて欲しい。コパ決勝に出てもし活躍したりしたら、笑っちゃうと思う。


8. Darco Brasabac ダルコ・ブラサナク(ブラシャナツ)

クローザーとして懸命に守備を頑張り、裏に飛び出し、相手を背負ってボールキープしたりしてたのに、前十字靭帯をやってしまって長期の離脱。今年で終わりの契約を1年伸ばし、コパ決勝もスタンドで見守る事に。セルビアの魔術師のためにどうか栄えある戦いを。

 

WG ウイング・サイドアタッカー 

12. Abde アブデ

W杯前後から活躍し出した問題児。初ゴールはバルサ在籍時のオサスナ戦。タッチライン際の暴れ馬。トレードマークは相手を置き去りにするドリブル、誰にも真似できないゴラッソ、誰も見てない視野の狭さ、レッドカードの山。基本的にはアホ。

コパ決勝直前にも関わらずリーガで退場をやらかし、あわや欠場かと思われたが裁定に救われ、無事出場可能と相なった。

誰でもぶっちぎる脅威のスピードは守備でも役に立ち、1人でカウンターを完結させられる突破力は大一番で必須なのだが、この人の起用は同時にレッドカードを貰ってチームを窮地に陥れる危険も孕んでいる。バルサから復帰を望まれてたりなかったりで来季以降は多分いないと思うが、この日だけは、決勝だけは過去最高のアブデでいてくれよ。


11. Kike Barja キケ・バルハ

ちょっと前まで中位以下専用機と成り下がっていた生え抜きウイング、今年に入って覚醒。ナチョ・ビダルさながらの鋭い切り返しを体得し、どんな相手にも突破を試み、ボールをキープできる力をつけ、最も頼れるサイドアタッカーに急遽変貌を遂げた。とはいえスピードはそれほどなく、アブデのように1人で攻撃できるほどではないが、危うさがなく視野も広いので安心して見ていられるのがとても良い。

右でも左でも高いパフォーマンスを出せるので、アラサテからの信頼も厚かろう。キケ・バルハ、オサスナの光差す道となれ。


14. Rubén García ルベン・ガルシア

完全にサブ降格したと思われたがアブデのやんちゃで急遽出場機会を増やしているジョーカー。

大体の攻撃能力が他のアタッカーに劣っている現状ではあるが、すばしっこさと当たりの強さで飯を食っている。最近ものすごいミドルを決めたので気分的にはノっていると思われ、コパ決勝では万が一勝ち越せてしまった時や同点でPKまで持ち越したい時のクローザーとしての活躍と、ワンチャンゴラッソを期待したい。というか、オサスナ創設100周年記念試合の決勝点もこの人だし、勝負強さはピカイチのはずなんだよな。頼むぜ。

 

33. Iker Benito Sánchez イケル・ベニート・サンチェス

イケル・ムニョスと同じく出場機会を増やしている、生え抜き20歳の両利きウイング。最近登録名がイケル・ベニートからI.B.サンチェスに変わったが、ムニョスと差別化を図りたいのだろうか。

強みは両足でドリブルできる器用さと加速力、そして上下動を何度もできるスタミナ。弱みはパス全般とゴール前での慌てん坊ぶり。右ウイングだとうまいことやれるが何故か左に回るとボールタッチがめちゃくちゃになったり不思議な所も多いが、これでも走る事しかできなかった昨シーズン以前よりはずっと成長しているので、来季以降どっかで爆発するのではなかろうか。そのうちアブデみたいになってくれたらいいのにな。

 

FW センターフォワード

9. Luis Ezequiel “Chimy” Ávila ルイス・エセキエル・"チミー"・アビラ

コパ準決勝2ndレグ、怪我を押しての出場ながらも決勝点に繋がるゴール前での粘りを見せた魂のストライカー。この頃は怪我がちで、リーガでスタメン起用されながらも試合直前でベンチに引っ込むなど決勝出場が危ぶまれていたが、なんとか間に合わせた模様。

一時はバルサアトレティコ移籍も噂されながら両足連続の前十字靭帯故障で1年半近くのプレー時間、そして地に根を張ったような踏ん張りのパワーを失った悲劇の男、この大一番で価値を証明できるか。不死鳥は必ず蘇り、大空を羽ばたく。

 

17. Ante Budimir アンテ・ブディミル

先のW杯で途中出場した後交代させられた伝説の元クロアチア代表FW。今季全く点が取れず、最近になって2点取ってようやく総得点3。W杯直前に「点とって弾みをつけたい」とか言ってコパに強行出場したものの、カテゴリ下相手にしっかり無得点というオチは逆に美しい。

点が取れるタイミングで点が取れる場所に大体いないというのがそもそもおかしいが、他の仕事もそれほど上手くできず、キケガルにスタメンの座を奪われている今日この頃。対戦相手が擁するは祖国の代表チームをW杯2大会連続で上位に押し上げた本物の伝説バロンドーラー、その万能の天才に挑むは利き足が頭のセンターフォワード。誰か彼の頭に良いのを上げてやってくれ。

 

18. Kike García キケ・ガルシア

謹厳実直、必殺の右足を持ちながら地味で泥臭い仕事もサボらないエイバルの王。コパでカテゴリー下の相手に得点を積み上げ、決勝に至る道をコツコツ築き上げた功労者。リーガではなんだかんだブディミルより点を取っていないが、全然怪我をしないというのが何よりすごい。

コパ決勝ではスタメンなのか、ベンチスタートなのか。いずれにしても、困ったらコイツに放り込んでおけば大抵なんとかしてくれるので、縁の下で働ける王を見逃してほしくはない。