CAオサスナ_活動記録

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CAオサスナ 20-21後半戦振り返り②MF・FW編

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"Este mensaje es para todos los que sentís este escudo como un símbolo de resistencia. La historia ha cambiado. Vamos a plantar cara. Vamos a luchar por aquello que es nuestro. Y esta vez vamos a disfrutar a lo grande”.


歴史は変わった。

 


CMF セントラル・ミッドフィルダー

6 Oier Sanjurjo オイエル・サンフルホ(34)

後半戦に入ってからは怪我なり何なりで出場時間もまばらになってた我らがキャプテン。謎の得点創出能力も活かされる事なくシーズンを終えてしまった。

モンカジョラの成長、トロとブラサナクの復活、ハビマルの台頭などポジション争いも激化している昨今のオサスナの中盤事情でありますが、どうしても点が欲しい後半35分頃にもっとも頼りになるのは今でもやっぱりこの男。敵をブン殴る勢いでかぶりつくような守備をする姿からも衰えは全く感じられず、4-1-4-1でインサイドハーフをやるようになってからは成長すら感じられる。生涯現役やで。

 

 

27 Jon Moncayola ジョン・モンカジョラ(23)

プリメーラ36試合出場、時間にして2600分以上。東京五輪スペイン代表。そして、前代未聞の10年契約。これは夢なのだろうか?いや、これら全ては20-21に、モンカジョラに関して起きた実際の出来事なのである。え、やっぱり夢か?いや(以下無限ループ)。

異常に強いフィジカルコンタクトや落ち着いた守備対応、そして「サン・フェルミンの牛追い」と表現したくなるほどの凄まじい推進力を持ったドリブル(意訳:勢いは凄いがボールに走らされてる)はもちろん健在。

ちょっと前までパスに異常な回転がかかって最悪のバウンドを味方に処理させていたのに、気が付いたら回転も軌道もめちゃくちゃ綺麗なグラウンダーパスを蹴るようになっていた。ロングパスの精度もグングン上がっており、ドンドン市場価値の上がる音が聞こえてきますね。

 

もともと鋭く強いミドルシュートを持っていたが、最近はペナ前からスーパーボレーを決めたりとキャプテンの持っている謎の得点能力まで身につけようとしている。どこまで行く気だ?

あとは狭いスペースでボールを扱う技術が育てばアンカーとしてもルーカス・トロを超えていくのではなかろうか。革命の時は近い。

 

8 Darco Brasanac ダルコ・ブラサナク(29)

怪我から復帰したらチンピラ辞めてイニエスタになってた。そんな更生ってある???

前半戦は殆どの試合を棒に振ったセルビア人のこの人であったが、復帰した24節セビージャ戦以降は15節あって11試合出場5試合フル出場、監督が相手に応じてやたらと選手を入れ替えるしターンオーバーもジャンジャンやるアラサテというのを考えれば、怪我明けにしては重用された方ではないでしょうか。

そして何より復帰後のパフォーマンス。散々「創造性が無い」と言われ続けてきたのを根に持っていたのか、33節エルチェ戦で敵陣ゴールライン上でドリブルを仕掛けオウンゴールを誘発したマジックプレーを筆頭にテクニカルな一面を存分に見せつけた。もはや「セルビアの魔術師」と呼んでも差し支えは無いのではないか?代表に呼べ……。

2023年までオサスナとの契約が延長された事で何かしらの憑き物が落ちたのだろうか。真相は闇の中である。

 

21 Iñigo Pérez イニゴ・ペレス(33)

怪我で後半戦は殆どを欠場。中盤中央のポジション争いが激化していく中で、角刈りの賢人はどのような未来を見据えているのか。

アラサテに対するインタビューで「将来コーチになりそうな選手」として挙げられており、対戦相手の分析動画やデータを自主的に貰いにいっていることが明らかにされた。マルセロ・ビエルサの教え子、行先は如何に。

 

 

24 Lucas Torró ルーカス・トロ(27)

Q.何故オサスナは一度最下位に落ちたのに、11位でフィニッシュできたの?

A.ルーカス・トロがアンカーに置かれたから。

 

とにかくボールを刈り取る、とにかく敵のパスを絡めとる、とにかくボールをキープする、とにかくハイボールを競り勝つ、など後半戦は完璧すぎるパフォーマンスでした。後半戦は殆ど全試合出場ですごい。基本的にピンボール状態のオサスナだけど、この人がいるだけでボールの動きが落ち着くから不思議。天才ですね。

 

埋めるべきスペースを埋め、敵のパスコース・ドリブルコースをキッチリ追い込み、ボール奪取に繋げる賢さ、異常なほどしなやかでよく伸びよく曲がる身体から繰り出す美しいパス、そして極小のスペースでボールを扱い、敵を引きつけ味方を助ける様はその様はまさに皇帝と呼ぶに相応しい……嗚呼現代のフランツ・ベッケンバウアー……。

その代わり移動速度がマジで遅いのが大いなる欠点で、動き回る必要がある相手との対戦ではモンカジョラにポジションを明け渡すことも。

ダブルボランチの一角としては微妙だが、とはいえ依然としてアンカーでは最優のプレーヤー。セビージャに行くとか行かないとかの噂もあったが、絶対に行かないで下さいね。マジで泣くので……。

 

28 Javi Martínez ハビ・マルティネス(21)

ファンから常に「ハビマルを出せ!」の合唱を受けていたであろう(妄想)アラサテだが、ぶっちゃけ出場時間は大して多くならなかった。その中でトップチーム初ゴール、プリメーラ初ゴール、エル・サダルでの初ゴールを決め、カタールに渡った先代ハビマルの名を継いで「当代ハビマルこれにあり!」と世界のサッカーファンへ名乗りを上げた(妄想)。

フォワードとサイドハーフをクビになってインサイドハーフとして開花したはずだが、意外と4-4-2の右サイドハーフをやっても普通に良かったりしてホクホクである。

何にしろ動きが機敏で、アグレッシブにボールを奪いに行ったらガンガン身体を捻じ込んで相手ボールホルダーにジャンジャン嫌がらせをするし、奪ってからもちゃんと上手い。あとはもう少し筋肉がつけば、チミー・アビラを首魁としたゲーゲンプレス・オサスナプリメーラを席巻する事間違い無い(妄想)。

29 Aimar Oroz アイマール・オロス(19)

プロメサス監督のサンティ・カスティジェホに「死ぬほどサッカーがうまいがマジで筋肉が足りん(※悪意のある意訳)」と評されていたオサスナの希望の星。あとゴールやアシストにもっと絡めってさ。なんかライプツィヒがほしいって言ったとか言ってないとか与太話が流れていたが、確かにボールに襲い掛かって奪いに行くのもめちゃくちゃ上手い。ちゃんと育ってくれよ……。

 

SMF サイドハーフ

10 Roberto Torres ロベルト・トーレス(32) 

後半戦では流れの中で決定的な仕事がそんなに出来ず、クロスもシュートも精度が上がっていかない中で徐々にプレー時間を減らしていたが、それでも後半戦だけでPKを3つも沈めているあたりは流石。

クロスも正確でドリブルもフィニッシュワークも出来るキケ・バルハに主力の座を奪われかけている印象があるが、相棒のアビラが帰還した事でこの人の卓越したロングパスアシストのセンスが活かされる事は確実。まだまだ衰える年齢では無いですよ!

 

14 Ruben García ルベン・ガルシア(28)

上の人と同じくらいフィニッシュ付近での精度が思わしくなかった護国の騎士様。左サイドでボール持った時にキープ以外はわりと何も出来なくなるのだが、やたらと通るヒールパスがあるおかげで何とか駆け引きを成立させる様が散見されていた。やっぱりサイドアタッカーでは無いんだよな〜この人は。中央や右サイドに流れてナンボ。得点に繋がるチャンスを作ったのもほぼヒールパスだったりする。あと相変わらずロングボール受けるの強すぎて笑えました。

 

1番面白かったのは唐突にスポットで左ウイングバックをやらされていたシーズン後半のアトレティコ戦で、頑張って左サイドを上下動しながらクロスでキッチリアシストも決めててビックリしました。特にもう一度見たくは無いが。

 

なんだかんだシーズン後半になるにつれて体のキレもかなり良くなっていったし、アビラとキケガル主体で無限にゲーゲンプレスをかけそうな21-22は19-20前半みたく大爆発する予感。

 

11 Kike Barja キケ・バルハ(24)

後半戦が進むにつれ、どんどん出場時間を増やしていった生え抜きドリブラー。ある試合では右サイドからアーリークロスでアシスト、ある試合では左サイドをドリブルで押し込み、またある試合ではトップ下としてブスケツをシバくなど多様な価値を見せ続けている。あと最近プレーメーカー的な才能を徐々に見せるようになっており、ポジトラ時でも中盤の底から見事にプレスをかわして前線にボールを供給するなどしていた。ポリバレント過ぎでは……?

 

なんだかんだ左サイドが1番得意そうではあるが、それもドリブルが通用すればの話ではあるので今後もポジション固定でなく相手によって色んな位置を任されそう。

極東の一ファンとしても、オサスナで育ってきたキケ・バルハがプリメーラで対戦相手の脅威となっている姿を見るのはこの上なく嬉しい。結構緑色のユニフォームが似合う所もポイントだ。買いだね!

 

7 Jony ジョニー(29)

前半戦での大外上下動ドリブルクロスマシーンとは打って変わってクリエイティブなスルーパスやボールキープを見せるようになり、回転しながら華麗なアシストを決める姿はまさにファンタジスタ。昔のプレー集とか見ても元々こういうタイプだと思うんだけど、一体ラツィオでどんなかわいがりを受けたらこんな風にプレースタイルが歪んでしまうのだろうか……こわ……。

とにかくインサイドに入ってチャンスメイクに絡む姿は見てて面白かったので次シーズンも見たくはあったがあえなくレンタル終了。ラツィオに戻っても自分を見失わないで頑張れ……。

 

FW フォワード

17 Ante Budimir アンテ・ブディミル(30)

2桁取った。えらい!でもユーロでは干された。あれはきっと監督がおかしいんや……。

典型的なボックスストライカー(もちろん利き足は頭)として、とりあえず良いボールを送っとけば点取ってくれるので非常にありがたかった。機械のように正確なクロスを上げるマヌ・サンチェスとのホットラインが来年見られないのは寂しいが、その辺はキケ・バルハのアシストに期待。新たなホットラインを作り上げてほしい。

来年はアビラ、キケガルといった2桁とるマン達とのポジション争いが発生し、絶対的主力のアビラの横で機敏かつ激しくゲーゲンプレスに参加しながら奪って速攻を仕掛ける、という面ではキケガルに及ばないのでやや劣勢かもしれない。でもまあ監督がアラサテなのでそればっかやるわけでないし、とりあえずロングボール放りまくる撤退戦みたいな試合が必ずあるので、そういう時に流れでなんとなーくゴールを決めてくれれば。

"Somos contentos.(意訳:オサスナで幸せ)"という発言が獲得時の動画でキーワードとして採用されたのもこのシーズンのハイライト。みんなオサスナ幸せになろうよ……?

9 Ezequiel "Chimy" Ávila エセキエル・"チミー"・アビラ(27)

チミー・アビラが帰ってきた!

1年間で2度にわたる前十字靭帯の損傷からついに復帰、このニュースだけでオサスナファンの目に光を灯す事が出来たので、出場時間が8試合で200分に満たないとはいえ充分すぎる働きを見せたのでは無いでしょうか。みんなが君を待っていた……。

 

復帰後間も無くめちゃくちゃ短い出場時間の中でもチミーはチミーらしく激しいボールチェイスを見せていたが、このシーズンではかつての激しさを取り戻す事が出来ず。得点能力も19-20前半で見せた脅威を取り戻す事が出来なかった。その中でもアラサテはショートやミドルも含めてパスセンスが高く、攻守に良く走るというアビラの特徴に目を付けたのか、サイドハーフで起用する事も。まあリハビリの一環でしょう。

 

既に21-22シーズンに入ってしまったわけなのですが、プレシーズンマッチでは得点感覚・プレーの精度・動きの激しさとどれをとってもかつてのアビラと同じレベルに仕上がっており、完全復活を遂げた模様。このシーズンはチミー・アビラがラ・リーガに嵐を巻き起こす。

 

16 Jonathan Calleri ジョナタン・カレリ(27)

ボールを持った時に、「相手DFに背中向けてボールキープ」以外が殆ど出来ないことが発覚。相撲専用機でした。ゴールパターンも結局「目の前に転がってきたボールをダイレクトで思いっきり蹴り込む」しかなくて本当にビビった。シュートの前に一回でもボールに触ると自分でチャンスをダメにしていく姿は非常に歯痒かった。今後は新田師匠からランニングボレーも教わっていきましょう。

とはいえ、それでもシーズントータルで5点決めてるのでだいぶ残留に貢献してくれたほうではある。めちゃくちゃ助かりました……。

降格の恐怖に沈む1月、ファンに希望の光を見せてくれたカレリであるが、契約がややこしいことになっているみたいで、獲得はせずそのままレンタル終了。果たしてカレリは安住の地を見つけられるのだろうか……。

 

20 Adrian López アドリアン・ロペス(33)

万能超人も遂に契約終了。本当にうまかったが、後半戦はほぼ出番がなかった。うそーん。

1ゴール1アシストと数字の上では振るわない成績だが、前半戦のゴール集見てると結構な頻度でアドリアンがチャンスメイクしており、まさしくオサスナのリトル・ギガントであった。

 

思い返せば、絶対に負けられないオサスナのクラブ創設100周年記念試合となったビルバオ戦で決勝点となる重要なPKをもぎ取ったのもこの人のパス。この勝利がコロナ禍にあえぐオサスナファンをどれだけ勇気づけた事だろうか……。

永遠に語り継がれるであろう、光り輝く思い出をもたらした仕事人よ、オサスナの歴史はこれからもアドリアン・ロペスと共にある。

 

 

19 Enric Gallego エンリク・ガジェゴ(34)

シーズン最終盤になるとようやくゴールかアシスト決めるマン。しかもやたら上手くて困る。シーズン初めからそれをやってくれればこんなに苦しまなくて済んだのに……。

アビラ、キケガル、ブディミルと2桁得点取るマンが3人もいて生え抜きのバルベーロも台頭してきた今となってはぶっちゃけ放出候補だが、エイバル移籍の噂はとうに立ち消え。今後はどうするんでしょうか。セグンダなら確実に無双できる能力を持ってはいるのだが……。